【講演会開催報告】
こんにちは。十勝おうちのクリニックです。
私たちは在宅医療の質を高めるため、地域の医療従事者と共に学び合う機会を大切にしています。
その一環として、2025年8月22日、帯広市とかちプラザにて講演会「多職種連携で支える在宅医療」を開催しました。
当日は、十勝管内から訪問看護師や薬剤師など 約90名の方々にご参加いただき、在宅医療のこれからについて共に考える時間となりました。
阿部厚憲医師(十勝おうちのクリニック)

最初に登壇した阿部医師からは、在宅医療を取り巻く現実的な課題として医療費の高騰が提示されました。
そのうえで、
- 不必要な医療を行わない勇気
- 健康寿命を延ばすために理学療法を広く普及させること
といった視点が共有されました。医療の持続可能性を考えながら、患者さんの生活の質を守るための在宅医療の方向性について、参加者と共に考える機会となりました。
杉山絢子医師(帯広協会病院 腫瘍内科 主任部長)

続いて杉山医師からは、長年にわたり18市町村で訪問看護に携わってきた経験をもとに、在宅での緩和ケアについてのお話がありました。
特に重要とされたのは次の三つのポイントです。
- 現状分析:苦痛の原因を正確に把握すること
- 予測:1~2か月先、あるいはみとりの時にどう変化するかを見通すこと
- 準備:病院から在宅に移行する際に必要な薬剤や環境を整えること
また、痛みの緩和に欠かせない医療用麻薬の正しい理解、そして「患者さんとご家族には乗り越える力があると信じ、伴走する姿勢」の大切さが強調されました。
まとめ
今回の講演会では、在宅医療における「現状分析」「予測」「準備」の視点とともに、医療の持続可能性や生活の質を守るための考え方を学ぶことができました。
十勝おうちのクリニックは、これからも地域の皆さまと共に学び合い、より安心して在宅医療を受けられる環境づくりに取り組んでまいります。
